アライアンス・バーンスタインの毎月分配型は買うべき?メリット・デメリットを徹底解説

アライアンス・バーンスタインの毎月分配型は買うべき?メリット・デメリットを徹底解説

アライアンス・バーンスタイン(AB社)の投資信託、特に「米国成長株投信Dコース」は、その高いリターンと毎月分配金が受け取れるという点で、日本の個人投資家に絶大な人気を誇っています。

しかし、その仕組みをよく理解せずに投資すると、「こんなはずではなかった」と後悔する可能性もあります。

この記事では、AB社の毎月分配型ファンド、特に人気の「米国成長株投信」について、そのメリット、そして知っておくべき重大なデメリットや注意点を、投資初心者にも分かりやすく解説します。

圧倒的人気!「米国成長株投信 Dコース」とは?

正式名称は「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」。

これは、Amazon、NVIDIA、Microsoftといった米国の優良な成長企業(グロース株)に厳選して投資するアクティブファンドです。

Dコースの主なメリット

  • 高いリターン実績: 過去数年間、米国の力強い株価上昇により、非常に高いリターンを上げてきました。
  • 円安の恩恵: 「為替ヘッジなし」のため、近年の円安局面では、為替差益がリターンに上乗せされました。
  • 毎月のキャッシュフロー: 定期的に分配金が支払われるため、年金の足しにするなど「お小遣い」感覚で受け取れる安心感があります。

最大の注意点:「分配金」のワナと「タコ足配当」

毎月分配型ファンドを検討する上で、最も重要なのが「分配金」の仕組みです。これを理解しないまま「利回り(分配金利回り)が高い=儲かる」と考えるのは非常に危険です。

分配金には2種類ある

投資信託の分配金は、銀行預金の「利息」とは全く異なります。

  1. 普通分配金:ファンドの運用で得られた利益(株の値上がり益や配当)から支払われるもの。これは投資家の利益であり、課税対象となります。
  2. 元本払戻金(特別分配金):運用利益で分配金を賄えない場合に、投資家が最初に投じたお金(元本)を取り崩して支払われるもの。これは実質的に「元本の返還」であり、非課税です。

恐ろしい「タコ足配当」の正体

問題は、後者の「元本払戻金」が常態化することです。

運用がうまくいっていない時でも、見かけ上の分配金額を維持するために元本を取り崩し続けるファンドがあります。これは俗に「タコが自分の足を食べる」ことに例えられ、「タコ足配当」と呼ばれます。

AB社の米国成長株投信Dコースの過去の実績を見ると、この「元本払戻金」が頻繁に発生しています

分配金を受け取って喜んでいても、その実態が「タコ足配当」であれば、自分のお金が戻ってきているだけ。その分、将来の成長の源泉であるはずの投資元本(基準価額)は着実に減少していきます。

Cコース(為替ヘッジあり)との違いは?

Dコースと並んで「Cコース(為替ヘッジあり)」もあります。投資している中身(米国成長株)はDコースと全く同じです。

  • 違い: Dコースが円安の恩恵を受けるのに対し、Cコースは「為替ヘッジ」で為替変動の影響を抑えます。
  • メリット: 将来、円高が進むと予想する人、為替リスクを取りたくない人に適しています。
  • デメリット: 近年の円安局面では、Dコースよりリターンが大幅に劣後しました。また、ヘッジをかけるための「ヘッジコスト」が別途かかります。

見逃せない3つの大きなデメリット

AB社の人気ファンドには、他にも知っておくべき重要なデメリットがあります。

1. 信託報酬(手数料)が非常に高い

米国成長株投信の信託報酬は年率1.727%(税込)です。

これは、低コストのインデックスファンド(S&P500連動型なら年率0.1%程度)と比較して、非常に高額です。この手数料は、投資家が儲かっていても損していても、毎日資産から差し引かれ続けます。

2. 為替リスク(Dコース)

Dコースは「為替ヘッジなし」のため、円安がリターンを押し上げた一方、もし今後「円高」に振れれば、株価が上昇していても、為替差損で基準価額が大きく下落するリスクを抱えています。

3. 新NISA(成長投資枠)の対象外

これは非常に大きな問題です。

人気のCコースとDコースは、どちらも新NISAの成長投資枠の対象外です。

つまり、このファンドでどれだけ利益が出ても、分配金を受け取っても、約20%の税金が引かれてしまいます。NISAという強力な非課税制度の恩恵を受けられないことは、長期的な資産形成において決定的な不利となります。

結論:このファンドはどんな人に向いている?

ここまでの分析を踏まえると、アライアンス・バーンスタインの毎月分配型ファンド(特にDコース)は、以下のような特徴を持つ商品と言えます。

<向いている人>

  • 「タコ足配当」や高い手数料、NISA対象外であることをすべて理解した上で、短期的なキャッシュフローが欲しい人。
  • 米国の成長株に強気で、かつ「今後も円安が続くだろう」と為替にも賭けたい、リスク許容度の高い積極的な投資家。

<向いていない人>

  • 長期的な視点で、複利効果を活かして着実に資産を増やしたい人(高コスト、タコ足配当、NISA対象外が致命的)。
  • 安定した老後資金の形成を目指す人(元本毀損リスクと価格変動リスクが高すぎる)。
  • 「分配金=利息」と誤解している投資初心者。

他にもインベスコやWCMについてもまとめていますので興味がある方はチェックしてみてください

目先の高い分配金や過去のリターンだけに目を奪われず、その裏にあるリスクとコストを正しく理解した上で、ご自身の投資目的に合っているかを慎重に判断してください。

-投資信託, 配当株
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