2026年2月13日、スタンダード市場への新規上場(IPO)が予定されているTOブックス(証券コード:500A)。
大ヒット作『本好きの下剋上』を筆頭に、ラノベやコミックからアニメ、グッズまで展開する「IPデベロッパー」として注目を集めています。

本記事では、TOブックスのIPOに参加すべきか悩んでいる投資家に向けて、事業内容の強み、初値予想、そして気になるリスク要因を分かりやすく解説します。
TOブックス(500A)のIPO基本情報とスケジュール
まずは投資スケジュールと基本スペックを押さえておきましょう。バレンタインデー前日の上場となり、注目度は高めです。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社TOブックス |
| 証券コード | 500A |
| 市場 | 東証スタンダード |
| 上場日 | 2026年2月13日(金) |
| 想定価格 | 3,810円 |
| 公募・売出株数 | 公募:486,700株 / 売出:421,800株 |
| 主幹事 | SMBC日興証券 |
投資スケジュール(BB期間)
- ブックビルディング期間:2026年1月28日 〜 2月3日
- 購入申込期間:2026年2月5日 〜 2月10日
なぜ注目?TOブックスの投資ポイント3選
単なる「出版社」だと思っていませんか?TOブックスの強みは、IP(知的財産)のライフサイクル全体から収益を生み出すビジネスモデルにあります。
① 強力なIP『本好きの下剋上』というドル箱
シリーズ累計1,000万部を突破した『本好きの下剋上』は、同社の圧倒的な収益源です。

- アニメ化:第5期まで制作決定済み(2026年春以降)
- グッズ・イベント:ポップアップストアや舞台化など、ファンの熱量が高いこの「一つの作品を多角的にしゃぶり尽くす」ノウハウが確立されている点が最大の強みです。
② 割安な株価設定(バリュエーション)
類似企業であるアルファポリス(9467)と比較すると、今回の想定価格には割安感があります。
- アルファポリスのPER:20倍〜24倍程度
- TOブックスの予想PER:約17.13倍(想定価格ベース)
同じ「Web発小説のIP化」というビジネスモデルでありながら、PERに3〜7倍程度の乖離(ディスカウント)があります。市場環境次第では、この差を埋める形での初値上昇(アップサイド)が期待できます。
③ 「売り圧力」が極めて少ない好需給
IPOで最も怖いのは、上場直後の大株主による売り浴びせですが、今回はその心配がほとんどありません。
- VC(ベンチャーキャピタル)不在:上場ゴールで売り抜ける投資家がいません。
- 鉄壁のロックアップ:既存株主には180日間の売却制限があり、「公募価格の1.5倍で解除」といった解除条項もありません。
つまり、上場後半年間はまとまった売りが出にくい構造になっており、セカンダリー投資もしやすい環境です。
初値予想と投資スタンス
市場の地合いや需給バランスを考慮した、独自の初値予想レンジです。
予想レンジ:4,200円 〜 4,800円
(公募価格比 +10% 〜 +25%)
- 強気材料:知名度抜群のBtoC銘柄、VC不在、類似企業より割安。
- 懸念材料:スタンダード市場の中型案件(吸収金額約39.8億円)であるため、爆発的な高騰よりは堅調なスタートが見込まれます。

投資スタンス
短期的な値幅取りも魅力的ですが、アニメ放送などのイベントに合わせて株価が動く傾向があるため、中長期保有でも面白い銘柄と言えます。
知っておくべきリスク要因(弱み)
投資判断においてはリスクの把握も不可欠です。
- 特定IPへの依存度売上の多くを『本好きの下剋上』関連が占めています。次なる柱として『ティアムーン帝国物語』(260万部突破)が育っていますが、依然としてトップIPへの依存度は高めです。
- エンタメ市場の競争激化「なろう系」作品はレッドオーシャン化しており、新規ヒット作を継続的に生み出せるかが今後のカギとなります。
まとめ:TOブックスは買いか?
TOブックスのIPOは、「手堅い案件」と言えるでしょう。
- 事業内容が分かりやすい(ヒット作あり、高収益)。
- 需給が良い(VCなし、ロックアップ完璧)。
- 価格が適正〜やや割安。
大化け狙いのギャンブル枠というよりは、ポートフォリオの一部として検討に値する、地に足のついた銘柄です。特にアニメやラノベ文化に理解のある投資家にとっては、応援の意味も込めて保有しやすい企業ではないでしょうか。
※本記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資判断は目論見書をご確認の上、ご自身の責任で行ってください。