「銀行に預けていてもお金が増えない…」
「投資は怖いけれど、普通預金よりは高い利回りが欲しい」
そんな方に朗報です。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、約10年ぶりに「円建てMMF」の販売を再開する方針を固めました。

2026年の販売再開が予測されるこの商品は、なんと普通預金の2倍以上の利回りが期待されています。
この記事では、復活する「円建てMMF」の仕組みから、普通預金との違い、そして私たちがどう活用すべきかを分かりやすく解説します。
そもそも「円建てMMF」とは?なぜ10年ぶりに復活?
MMF(マネー・マーケット・ファンド)の基本

MMFは、極めて安全性の高い公社債(国債や社債など)を中心に運用される投資信託の一種です。
株式のような大きな値動きはなく、元本割れのリスクを極力抑えながら、銀行預金よりも少し高い利回りを目指す商品設計になっています。
なぜ今、復活するのか?
かつてMMFは人気の金融商品でしたが、2016年の「マイナス金利政策」導入により、安全に運用して利益を出すことが不可能となり、事実上消滅していました。
しかし、2024年のマイナス金利解除を経て、日本は「金利ある世界」へと回帰しました。
- 短期金利の上昇:運用利回りが確保できるようになった
- 「貯蓄から投資へ」の流れ:NISAなどで高まる投資ニーズに応える
この環境変化を受け、MUFGは満を持してMMFの再開に踏み切ったのです。
徹底比較!「普通預金」vs「新型MMF」

今回注目すべきは、単なる復活ではなく、利回りや利便性が大きく進化している点です。
利回りの差は歴然
2026年の予測値では、メガバンクの普通預金金利と比較して約2.5倍の利回り差が生まれる可能性があります。
| 比較項目 | 三菱UFJ銀行 普通預金 | 新型 円建てMMF (2026年予測) |
|---|---|---|
| 予想利回り (年率) | 0.20% | 0.50% 前後 |
| 1000万円の1年後 | 利息 約2万円 | 分配金 約5万円 |
| 元本保証 | あり (1000万円まで) | なし (実績変動) |
| 税金の扱い | 利子所得 (損益通算不可) | 配当所得 (損益通算OK) |
※利回りは税引前の予測値です。
注目は「即時決済」の可能性
従来のMMFは換金に翌営業日までかかるのがネックでした。しかし、今回の新型MMFはブロックチェーン技術(Progmat)を活用することで、「即時決済(T+0)」を実現する可能性があります。
これにより、「普段は高利回りのMMFに置いておき、必要な時だけ瞬時に現金化する」という、実質的な「高機能サイフ」として使えるようになるかもしれません。
円建てMMFを利用する3つのメリット

① インフレ対策になる(実質価値の防衛)
物価が上がる中、0.001%〜0.2%程度の預金金利では資産の実質的な価値は目減りしてしまいます。0.5%程度の利回りがあれば、少なくともタンス預金よりはインフレに対抗できます。
② 損益通算で節税ができる
これが預金にはない最大のメリットです。
- 株式投資で損が出た場合:MMFの利益と相殺(損益通算)して、税金を安くできる可能性があります。
- 預金の利息は他の損失と相殺できないため、投資をしている人にとってはMMFの方が税制上有利です。
③ 証券口座の待機資金(買付余力)に最適
「株が暴落したら買いたいけれど、それまで現金を遊ばせておくのはもったいない」。そんな時の待機場所として、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)以上の利回りが期待できるMMFは最適です。
知っておくべきリスクとデメリット
もちろん、良いことばかりではありません。以下の点は必ず理解しておきましょう。

- 元本保証ではない
- 銀行預金と違い、預金保険制度(ペイオフ)の対象外です。運用先の企業が倒産するなど、極端な事態が起きれば元本割れの可能性があります。
- 手数料(信託報酬)がかかる
- 利回りは手数料が引かれた後の数字で表示されますが、銀行預金にはない「運用コスト」が発生していることは認識しておきましょう。
まとめ:どんな人が買うべき?
2026年の販売再開に向け、三菱UFJの円建てMMFは以下のような方におすすめです。
- 銀行に数百万円以上の「当面使わない現金」が眠っている人
- 株式投資をしており、安全資産(現金枠)の利回りを少しでも高めたい人
- 「投資は怖いけど、定期預金よりは増やしたい」という保守的な運用を好む人
「金利ある世界」では、お金の置き場所を変えるだけで数万円の差がつきます。2026年のリリースに向けて、証券口座の準備などを進めておくと良いでしょう。
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公平な視点で、注意点も挙げておきます。
- IPO(新規公開株)は激戦: 取り扱いはありますが、主幹事数(一番株を多く持っている証券会社)としてはSBI証券などに比べるとやや少なめです。
- ポイント還元の改定: 過去にポイント還元ルールの変更があったため、今後も条件が変わる可能性はゼロではありません(ただし、現時点では業界最高水準です)。
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