【2026年展望】日本製鉄、USスチール買収と「50%関税」でV字回復へ!株価上昇の理由を徹底解説

【2026年展望】日本製鉄、USスチール買収と「50%関税」でV字回復へ!株価上昇の理由を徹底解説

2026年1月31日

日本製鉄が「V字回復」すると言われる3つの理由

市場が日本製鉄の復活を確信し始めている背景には、大きく分けて3つの構造的な変化があります。

  1. USスチール買収の完了と「関税の壁」の内側への参入
  2. トランプ政権による「鉄鋼関税50%」の恩恵
  3. 2025年度を「底」とした業績の急回復シナリオ

かつては「重厚長大産業」の代表格と見られていた日本製鉄ですが、現在は高度な戦略を持ったグローバル企業へと変貌を遂げています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

トランプ政権「50%関税」が最強の追い風に

2026年の鉄鋼業界を語る上で欠かせないのが、第2次トランプ政権による強力な保護主義政策です。

輸入関税が25%→50%へ倍増

2025年6月、米国政府は通商拡大法232条に基づく鉄鋼輸入関税を従来の25%から50%へ引き上げました

これにより、安価な海外製鉄鋼(特に中国産など)は米国市場から締め出され、米国内の鉄鋼需給は急速に引き締まりました。

「インサイド・ザ・ウォール(壁の内側)」の強み

ここでの最大のポイントは、日本製鉄がUSスチールを買収済みであるという点です。

もし買収していなければ、日本製鉄も関税の標的になっていたかもしれません。しかし、USスチールという米国企業を傘下に収めたことで、日本製鉄は「関税によって守られた高価格な米国市場」の内側でビジネスができるようになったのです。

  • 競合の減少: 安い輸入材が入ってこない。
  • 販売価格の上昇: 需給逼迫により、鋼材価格が高騰(利益率アップ)。
  • 「黄金株」による保護: 米国政府に「黄金株」を付与する協定を結んだことで、事実上の準国策企業として扱われる。

これらが、日本製鉄(USスチール)に莫大な利益(レント)をもたらす構造が出来上がっています。

2025年度の「底」と2026年度以降の成長シナリオ

投資家が最も気になるのは業績の推移です。「V字回復」の具体的な中身を見てみましょう。

2025年度(2026年3月期):生みの苦しみ

2025年度は、V字の「谷」にあたる時期でした。

  • 買収に伴う一時的な統合コスト
  • 高金利による利払い負担
  • 設備トラブルや在庫評価損

これらが重なり、一時的に業績が圧迫されましたが、市場はすでにこれを**「悪材料出尽くし」**と捉えています。

2026年度以降:利益爆発のフェーズへ

2026年度以降は、以下の要因により劇的な収益改善が見込まれています。

  • USスチールの利益貢献: 年間約2,500億円規模の基礎的利益を目指す体制へ。
  • 140億ドルの成長投資: 老朽化した高炉の改修や、最新鋭の電炉(Big River 2)への投資により、生産効率が劇的に向上。
  • シナジー効果: 日本の技術力(操業技術・GX技術)をUSスチールに移植し、コスト競争力を強化。

アナリストの予測でも、EPS(一株当たり利益)の急成長ROE(自己資本利益率)の改善が期待されており、これが現在の株価上昇のドライバーとなっています。

グローバル1億トン体制と国内改革の両輪

日本製鉄の強さは、海外だけで稼いでいるわけではない点にあります。国内事業の筋肉質化も同時に進んでいます。

国内:「損益分岐点」を下げる改革

国内需要の縮小を見据え、製鉄所の統廃合や高炉休止を断行しました。これにより、生産能力を20%削減し、少ない生産量でも利益が出る(損益分岐点を下げた)体質へと生まれ変わっています。

海外:インドと米国を成長エンジンに

  • 米国: USスチールを通じた先進国市場の攻略。
  • インド: アルセロール・ミッタルとの合弁による成長市場の取り込み。

この「日・米・印」の3極体制により、グローバル粗鋼生産能力1億トンという巨大な基盤を完成させました。

まとめ:日本製鉄は「買い」なのか?

結論として、2026年の日本製鉄は、単なる市況回復待ちの銘柄ではなく、構造的な競争優位性を手に入れた成長銘柄として再評価されています。

  • ポジティブ要素: トランプ関税の恩恵、USスチールの収益化、PBR1倍割れの水準訂正期待。
  • リスク要因: 為替(急激な円高)、米国の政治動向、労組との関係。

しかし、リスクを考慮しても、「関税の壁の内側」に生産拠点を持つ強みは計り知れません。V字回復のシナリオは、非常に確度の高いものと言えるでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q. USスチール買収は成功したのですか?

A. 政治的な紆余曲折はありましたが、最終的にトランプ政権下で承認され完了しました。米国政府による保護(関税など)を受けられる立場を確保した意味で、戦略的な大成功と言えます。

Q. 今後の株価の見通しは?

A. 2025年度の業績の底を確認した後、2026年度の収益回復を織り込んで上昇トレンドにあります。特にPBRや配当利回りの観点から、海外投資家の注目も高まっています。

Q. 「黄金株」とは何ですか?

A. USスチール買収の条件として米国政府に付与された特別な株式です。経営の重要事項(国内生産の維持など)に対して政府が拒否権を持つもので、これによりUSスチールは米国政府の監視下にある「準国策企業」としての地位を得ました。

※本記事は2026年1月時点の情報を基に作成されています。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

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