2026年4月、東証グロース市場に注目の2社が上場を果たしました。宿泊業界のDXを推進する株式会社SQUEEZE(スクイーズ)と、国内最大級のM&Aプラットフォームを運営する株式会社バトンズです。
日経平均株価が歴史的な高値圏で推移する中、対照的な初値形成を見せた両社の株価推移と、その背景にあるビジネスモデルの強み、今後の展望を詳しく解説します。
スクイーズ(558A):宿泊業界の「省人化・無人化」を牽引するDX銘柄
2026年4月22日、東証グロース市場に上場したスクイーズは、宿泊施設向けDXソリューションとスマートホテル運営を軸に展開しています。
株価動向:安定した初値形成と市場の評価
上場初日の株価推移は以下の通りです。
- 公開価格:3110円
- 初値:3250円(公開価格比 +4.50%)
- 終値:3195円
初値は公開価格を 140円上回る堅調なスタートとなりました。オファリングレシオが高かったこともあり、過熱感を抑えた適正な価格形成と言えます。
事業内容:クラウド型管理システム「suitebook」の優位性
スクイーズの核となるのは、自社開発の宿泊管理システム「suitebook」です。
- オペレーションの自動化: AIによる自動メッセージ配信やスマートロック連携により、フロント業務の無人化を実現。
- アセットライト経営: 自社で大規模な資産を持たず、運営受託やシステム外販を行うことで、高い資本効率を維持しています。
- カンボジア拠点との連携: 遠隔コンシェルジュにより、多言語対応と低コスト運営を両立。
深刻な人手不足に悩む日本の宿泊業界において、同社の「省人化モデル」は不可欠なインフラとしての地位を確立しつつあります。
バトンズ(554A):大事業承継時代を支えるM&Aプラットフォームの雄
上場2日目を迎えたバトンズは、初日の買い気配から一転、圧倒的な買い需要を集めました。
株価動向:公開価格の2.5倍を超えるロケットスタート
上場2日目の 4月 22日に付いた初値は、市場の期待を大きく反映したものとなりました。
- 公開価格:660円
- 初値:1674円(公開価格比 2.54倍)
- 終値:1930円
吸収金額が約 5億円と小規模で需給が極めてタイトであったこと、また親会社が日本M&Aセンターホールディングスという信頼感から、投資資金が集中しました。
事業内容:「M&Aの民主化」を実現する圧倒的ネットワーク
バトンズは、これまで専門家でなければ難しかったM&Aをオンラインで完結させるプラットフォームを運営しています。
- 累計成約実績の積み上げ: 累計成約件数は 3300件を超え、国内最大級の成約力を誇ります。
- SaaS型収益モデル: 支援機関向けの「M&A SaaS」により、安定したストック収益を確保。
- 表明保証保険の付帯: 大手保険会社との連携により、取引の安全性を担保。
日本全国に存在する「後継者不在の中小企業」を救うソリューションとして、極めて社会貢献度の高いビジネスモデルを構築しています。
スクイーズとバトンズ:投資判断における比較ポイント
両社はともに「社会課題解決型」の企業ですが、投資家が注目すべき視点は異なります。

需給バランスとボラティリティ
スクイーズは発行済株式数が多く、機関投資家も参入しやすい一方で、短期的な急騰よりも中長期的な成長を見守る銘柄です。対してバトンズは、浮動株が極めて少なく、短期的なボラティリティ(価格変動)が激しくなる傾向があります。
成長のドライバー(鍵)
- スクイーズ: インバウンド需要の継続性と、他社施設へのシステム外販(SaaS化)のスピード。
- バトンズ: プラットフォーム上の成約件数の増加と、付帯サービス(金融・保険)による顧客単価の上昇。
まとめ:2026年新興市場の顔となる2社
2026年という時代背景において、スクイーズとバトンズの上場は、単なる資金調達以上の意味を持ちます。それは「観光立国」と「事業承継」という、日本の二大重要課題に対する具体的解決策を市場が評価した結果です。

テクノロジーによって伝統的な産業構造をアップデートする両社の歩みは、今後の東証グロース市場を牽引する重要な指標となるでしょう。

