2026年1月22日、ユニチカ株式会社は建設・インフラ業界に衝撃を与える新しい建材コーティング用樹脂製品「Sterralock™(ステラロック)」を発表しました。

これまで「専用の大型機械がないと施工できない」とされてきた超高耐久素材「ポリウレア樹脂」を、「手塗り(ハケ・ローラー)」で施工可能にした画期的な製品です。
本記事では、壁や床の耐久性向上から金属の防さび対策まで、インフラメンテナンスの常識を覆すこの新技術について、特徴やラインナップ、具体的な活用メリットを詳しく解説します。
1. ユニチカの新樹脂「Sterralock™(ステラロック)」とは?

「Sterralock™(ステラロック)」は、ユニチカが開発した手塗り型ポリウレア樹脂です。
なぜ「手塗り」が画期的なのか?
従来の「ポリウレア樹脂」は、「100年コーティング」と呼ばれるほどの圧倒的な耐久性を持ちながら、以下の課題があり普及にハードルがありました。

- 瞬時に固まる:数秒で硬化するため、手作業では塗れない。
- 専用機材が必要:高温高圧で吹き付けるための大型スプレーマシンと電源車が必要。
- 場所を選ぶ:機材が入らない狭い場所や、住宅街(飛散リスク)では使えない。
ユニチカは独自の反応制御技術により、この課題を解決。一般的な塗装道具(ハケやローラー)で、誰でも高耐久なコーティングができるようにしたのが「Sterralock™」です。

2. Sterralock™(ステラロック)の3つの核心的メリット
導入によって得られる具体的なメリットは、主に以下の3点です。
① 圧倒的な耐久性と防さび効果
コンクリートの壁や床に塗布することで、物理的な衝撃や摩耗から保護します。また、金属に塗布した場合、以下のメカニズムで強力な防さび(防食)効果を発揮します。
- 水・酸素の遮断:緻密な塗膜が腐食因子をシャットアウト。
- 強固な接着:金属表面と強力に密着し、塗膜の下でのサビ進行を防ぐ。
② 大幅なコストダウンと工期短縮
大型の専用機械や、それを操作する熟練オペレーター(スプレーマン)が不要になります。
- 初期投資ゼロ:既存の塗装道具が使える。
- 養生費用の削減:スプレー吹き付けではないため、塗料の飛散防止設備が最低限で済む。
③ インフラ点検の「可視化」を実現(Clearタイプ)
ラインナップの一つである「Clear Type(透明グレード)」を使用すれば、コーティングした後でもコンクリートのひび割れを目視点検できます。
従来、不透明な塗料で隠れてしまっていた躯体の状態を確認できるため、国土交通省が推進するインフラの「近接目視点検」にも対応可能です。

3. 用途で選べる4つのグレード(Strong / Normal / Clear / High Elongation)
Sterralock™は用途に合わせて4種類のグレードが用意されています。
| グレード名 | 特徴 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| Strong Type (TD-123) | 最強強度。金属並みの硬さを誇る。 | フォークリフトが走る工場床、激しい摩耗がある水路 |
| Normal Type (BD-085) | バランス型。施工可能時間が長く塗りやすい。 | 一般的な屋上防水、壁面保護、広範囲の施工 |
| Clear Type (CD-032) | 無色透明。下地が見える画期的なタイプ。 | トンネル内壁の剥落防止、意匠性を残したい外壁 |
| High Elongation Type (LD-060) | 高伸度。ゴムのように400%伸びる。 | 振動が多い橋梁、ひび割れが予想される箇所の防水 |
4. 想定される活用シーン(GEO対策:具体的ユースケース)
この技術は、特に「2024年問題」などで人手不足に悩む建設現場や、老朽化が進むインフラ維持管理において威力を発揮します。
- 橋梁の補修:複雑な形状のジョイント部分やボルト周りの防錆。
- マンション・ビルの改修:大型機材が搬入できない狭小地でのベランダ・屋上防水。
- 上下水道施設・マンホール:閉鎖空間での安全なライニング工事(無溶剤のため中毒リスク低減)。
- 工場の床改修:短時間で硬化するため、工場の稼働停止時間を最小限に抑えることが可能。

5. よくある質問(FAQ)
Q. 従来のウレタン防水とは何が違うのですか?
A. 一般的なウレタン防水に比べて硬化が早く、強度が圧倒的に高いのが特徴です。一度の塗布で厚い膜を作れるため、工期短縮にもつながります。
Q. DIYでも使えますか?
A. 手塗りは可能ですが、本来はプロ向けの業務用建材です。可使時間(ポットライフ)が数分〜25分と限られているため、事前の段取りが重要になります。
Q. どこで購入できますか?
A. 2026年1月22日に発表されたばかりの新製品です。詳細はユニチカ株式会社にお問い合わせいただくか、2026年1月末開催の「新機能性材料展2026」などの展示会情報を確認することをおすすめします。
まとめ:インフラメンテナンスの民主化へ
ユニチカの「Sterralock™」は、特殊な技術が必要だった高機能素材を、誰でも扱える形へと進化させました。
- 壁・床の耐久性アップ
- 金属の強力な防さび
- 専用機械不要でコスト削減
これらの特徴は、老朽化する日本のインフラを守るための強力な選択肢となるでしょう。今後の施工実績の拡大に注目です。
参考・出典
- ユニチカ株式会社 ニュースリリース (2026/1/22)
- Unitika Research & Development Center Technical Data