2026年7月29日、(株式会社ビーエイブル)(証券コード:604A)が東京証券取引所スタンダード市場へ新規上場(IPO)します。

同社は、原子力発電所の廃炉作業に伴う遠隔操作ロボット技術の活用や、再生可能エネルギー事業などを展開し、社会インフラを根底から支えるエンジニアリング企業です。
本記事では、ビーエイブルのIPOスケジュール、想定発行価格、幹事証券といった基本情報から、企業の強みや過去の業績推移、そして多くの投資家が注目する(初値予想)までをわかりやすく詳細に解説します。
ビーエイブル(604A)のIPO基本情報・スケジュール
ビーエイブルのIPOに関する詳細な日程や価格情報は以下の通りです。IPO投資に参加予定の方は、ブックビルディング期間や購入申込期間を逃さないようスケジュールを把握しておきましょう。
IPOスケジュール詳細
- 上場承認日:2026年6月25日
- 仮条件提示日:2026年7月9日
- ブックビルディング(需要申告)期間:2026年7月13日 〜 2026年7月17日
- 公開価格決定日(抽選日):2026年7月21日
- 購入申込期間:2026年7月22日 〜 2026年7月27日
- 上場日:2026年7月29日
IPO価格情報と吸収金額
- 想定発行価格:660円
- 単元株数:100株
- 抽選資金:約6.6万円
- 公開株数:3,769,100株(公募:2,577,500株、売出:700,000株、OA:491,600株)
- 吸収金額:約24.8億円(想定価格ベース)
- 時価総額:約67.2億円(想定価格ベース)
想定発行価格が(660円)と1,000円以下の低位に設定されており、個人投資家にとっても手頃な資金(約6.6万円)で参加しやすい案件となっています。
取扱幹事証券一覧
ビーエイブルのIPO株に申し込むことができる幹事証券会社は以下の通りです。主幹事はみずほ証券が務めます。
- 主幹事:みずほ証券
- 平幹事:大和証券、野村證券、SBI証券、マネックス証券 など
IPOの当選確率を上げるためには、引受株数の多い主幹事からの申し込みが基本ですが、完全抽選枠を設けているネット証券(SBI証券やマネックス証券)からの申し込みも有効な戦略です。
株式会社ビーエイブルの事業内容と強み
ビーエイブルは、大きく分けて以下の4つの事業を展開しています。東日本大震災以降、地域の復興と持続可能なエネルギーインフラの構築に大きく貢献している企業です。

廃炉・原子力事業における高い技術力
ビーエイブルの最大の強みは、福島第一原子力発電所の廃炉工事において発揮されている(遠隔操作ロボット技術)です。高線量という極限の環境下で作業を行うため、独自の遠隔解体装置や専用ロボットを自社開発し、安全かつ確実な工事を遂行しています。
この技術力は高く評価されており、事実上の高い参入障壁(経済的濠)を形成しています。
再生可能エネルギー事業による地方創生
プラントエンジニアリングのノウハウを活かし、国内最大級の「福島いわきバイオマス発電所」の運営など、再生可能エネルギー事業を推進しています。

さらに、自治体と共同で地域新電力会社を設立し、エネルギーの地産地消を進めるなど、単なる発電事業にとどまらない(地方創生・ESG)を体現するビジネスモデルを展開しています。近年ではデータセンターと再生可能エネルギーを直結させるプロジェクトにも着手しており、将来的な成長が期待される分野です。
一般産業プラント事業と健康事業
石油化学や製鉄所などの一般産業プラントの保守点検に加え、地域社会のウェルビーイングを支える機能訓練型デイサービスや訪問看護ステーションなどの健康・医療関連事業も展開し、地域課題の解決に取り組んでいます。
ビーエイブルの業績推移と財務状況
過去5年間の業績推移を見ると、ビーエイブルは着実な成長を遂げていることがわかります。

- 2021年7月期:売上高 5,558百万円 / 経常利益 240百万円
- 2023年7月期:売上高 7,426百万円 / 経常利益 1,133百万円
- 2025年7月期:売上高 8,984百万円 / 経常利益 657百万円
売上高は安定した右肩上がりを記録しており、事業規模が順調に拡大しています。直近では先行投資(研究開発や新規施設建設)の影響で利益率がやや落ち着いているものの、強固な自己資本比率(約53%)を維持しており、プラント建設業界としては(極めて優秀な財務基盤)を有しています。
ビーエイブル(604A)のIPO初値予想と投資戦略
独自の分析および市場の動向から、ビーエイブルのIPO初値は(660円 〜 950円)のレンジで、公募価格から小幅〜中程度のプラスリターンになると予想します。
投資のメリットとプラス材料
- テーマ性の高さ:「原発廃炉」「再生可能エネルギー」「地方創生(ESG)」など、国策にも合致する強力なテーマ性を備えており、中長期的な投資家の関心を集めやすい事業内容です。
- 需給の安定感(VC不在):既存株主にベンチャーキャピタル(VC)が存在せず、創業家や持株会などの主要株主には(180日間の厳格なロックアップ)(解除条件なし)がかかっています。上場直後の大規模な売り圧力が事実上存在しない点は、初値形成において非常に大きなプラス材料です。
- 割安感のある価格設定:想定価格ベースでのPERは約10〜14倍、PBRは約1.0倍と、同業他社と比較してフェアバリュー〜やや割安な水準に設定されており、下値不安が少ない(公募割れリスクが低い)銘柄と言えます。

投資の懸念点とリスク要因
- 事業の性質と市場の評価:建設・プラント業というセクターは、IT・SaaS企業のような派手な急成長を見込むことが難しいため、IPO時に資金が集中して初値が高騰する傾向は弱いです。
- 有利子負債の規模:インフラビジネスの性質上、多額の有利子負債を抱えています。今後の国内金利の上昇局面においては、支払利息の増加が利益を圧迫するリスクとして留意しておく必要があります。
セカンダリー投資の戦略
上場直後は需給のタイトさから株価が上昇する可能性がありますが、基本的には(堅実なバリュー株)としての側面が強い銘柄です。初値で過熱感が出た場合は深追いを避け、市場が落ち着いた局面で中長期的な成長(ESG・GX関連としての評価)を見据えて仕込むスタンスが推奨されます。
まとめ
株式会社ビーエイブル(604A)のIPOは、日本のエネルギーインフラ問題と真正面から向き合う、極めて社会貢献度の高い企業の新規上場案件です。
- (上場日):2026年7月29日(東証スタンダード)
- (想定価格):660円(参加しやすい低位株)
- (初値予想):小幅〜中程度の上昇(公募割れリスクは低め)
- (注目ポイント):VC不在による安定した需給と、廃炉・再エネ関連という強力なテーマ性
IPO投資としては一撃の大きな利益を狙う銘柄ではありませんが、安定した需給環境と割安なバリュエーションから、着実なリターンを期待しやすい手堅い案件と言えます。興味のある方は、主幹事のみずほ証券やネット証券を活用してブックビルディングに参加してみてはいかがでしょうか。