n8nとは?次世代ワークフロー自動化ツールを徹底解説【Zapier/Makeとの違いも比較】

n8nとは?次世代ワークフロー自動化ツールを徹底解説【Zapier/Makeとの違いも比較】

2025年7月26日

「毎日のように繰り返される定型業務をもっと効率化したい…」

「複数のSaaSを連携させて、もっと便利な仕組みを作りたい…」

そんな悩みを解決するのが「ワークフロー自動化ツール」です。そして今、特に技術者やスタートアップ界隈で大きな注目を集めているのが、今回ご紹介する「n8n(エヌ・エイト・エヌ)」です。

この記事では、「n8nって何?」「ZapierやMakeと何が違うの?」という疑問に答えるため、n8nの基本から具体的な活用法、そして他のツールとの比較まで、分かりやすく徹底解説します。

n8nとは?一言でいうと「オープンソースのワークフロー自動化ツール」

n8nは、様々なアプリケーション、データベース、APIを連携させ、一連の作業(ワークフロー)を自動化するためのツールです。

一番の特徴は、プログラミングの知識がなくても、まるでデジタルのレゴブロックのように、機能を持った「ノード」と呼ばれるブロックを線で繋いでいくだけで、直感的に自動化の仕組みを構築できる点です。

例えば、「Gmailで特定の件名のメールを受信したら、その添付ファイルをGoogle Driveに保存し、Slackに通知する」といった一連の流れを、視覚的に作成できます。

n8nが選ばれる3つの大きな理由

n8nが他のツールと一線を画し、多くの開発者や企業に選ばれているのには、明確な理由があります。

1. 圧倒的な自由度とコントロール(セルフホスト可能)

多くの自動化ツールがクラウドサービスとして提供される中、n8nは**自分のサーバーにインストールして運用(セルフホスト)**できます。これは最大のメリットの一つです。

  • データ主権の確保:顧客情報などの機密データを外部のサーバーに置くことなく、自社の管理下で安全に扱えます。
  • コスト削減:大量のワークフローを実行する場合、クラウドプランの従量課金を気にする必要がなく、サーバー費用だけで済みます。
  • 制限からの解放:クラウドプランにあるような実行回数やワークフロー数の制限を気にせず、自由に利用できます。

2. ノーコードの壁を超える拡張性(コードも書ける)

n8nはノーコードツールですが、それだけではありません。複雑なデータ加工や、標準機能だけでは実現できない処理が必要な場合、「コードノード」を使ってJavaScriptやPythonのコードを直接記述できます。

これにより、単純な連携だけでなく、高度で複雑なバックエンド処理もn8n上で実現可能になります。まさに「ノーコード」と「プロコード」のいいとこ取りをした、ローコードプラットフォームなのです。

3. 複雑なワークフローでも安心の料金体系

n8nのクラウド版の料金体系は、多くの競合が採用する「タスク数」や「操作数」ではなく、「ワークフローの実行回数」に基づいています。

これは、1回の実行に100個のステップ(ノード)があっても、1回の実行としてカウントされることを意味します。そのため、データ処理が多く複雑なワークフローを構築する場合、競合ツールよりも大幅にコストを抑えられる可能性があります。

n8n vs Zapier vs Make.com 徹底比較

ワークフロー自動化ツールといえば、https://www.google.com/search?q=Zapier%E3%82%84Make.comが有名です。n8nはこれらのツールとどう違うのでしょうか?それぞれの特徴を比較してみましょう。

機能/側面n8nMake.comZapier
ターゲット層技術者、開発者パワーユーザー、マーケター非技術者、ビジネスユーザー
ホスティングクラウド / セルフホストクラウドのみクラウドのみ
料金モデルワークフロー実行ごと操作ごとタスクごと
カスタマイズ性非常に高い(コード記述可)高い(ビジュアル重視)限定的
連携アプリ数1,000+1,000+6,000+
最適な用途複雑なバックエンド処理、AI連携、データ機密性が高い業務視覚的に複雑なデータ操作シンプルで迅速なSaaS間連携
  • Zapierは、シンプルさと圧倒的な連携アプリ数が魅力。手軽に始めたい非技術者の方に最適です。
  • Make.comは、視覚的な分かりやすさで複雑なフローも作りやすいのが特徴。パワーユーザーに向いています。
  • n8nは、セルフホストによる自由度とコードによる拡張性が強み。技術者や、より高度で柔軟な自動化を求めるユーザーに最適な選択肢です。

n8nはどんな人におすすめ?

上記の比較を踏まえると、n8nは特に以下のような方々におすすめです。

  • 開発者・技術者:API連携やデータ処理を伴うバックエンド業務を効率化したい方。
  • データプライバシーを重視する企業:個人情報や機密データを自社インフラで管理したい組織。
  • コストを抑えたいスタートアップ:大量の自動化を低コストで実現したいチーム。
  • 既存ツールに限界を感じているパワーユーザー:より複雑で自由な自動化を構築したい方。

n8nの始め方

n8nを始めるには、主に2つの方法があります。

手軽に試すなら「n8n Cloud」

n8n社が提供する公式のクラウドサービスです。サーバーの準備やメンテナンスは一切不要で、サインアップ後すぐに利用を開始できます。無料プランもあるので、まずn8nがどんなものか試してみたい方に最適です。

本格的に使うなら「セルフホスト」

Dockerという技術を使うのが一般的です。少し技術的な知識が必要になりますが、VPS(仮想プライベートサーバー)などを契約すれば、月々数ドルから自分だけのn8n環境を構築できます。コストや機能の制限を気にせず、n8nのポテンシャルを最大限に引き出せます。

n8nでできること(具体的な活用事例)

n8nで実現できることは無限大ですが、ここではいくつかの具体的な活用事例をご紹介します。

  • マーケティング業務の自動化:Webフォームからの問い合わせをCRMに登録し、担当者にSlackで通知、サンクスメールを自動送信する。
  • 日々の情報収集を効率化:特定のキーワードを含むニュース記事やRSSフィードを収集し、AI(ChatGPTなど)で要約してNotionにまとめる。
  • ECサイトの運営を自動化:ECサイト(Shopifyなど)で注文が入ったら、在庫データベースを更新し、発送管理システムにデータを連携する。
  • AIチャットボットの構築:LINEやWebサイトに、自社の商品情報やFAQを学習させたAIチャットボットを設置し、24時間365日の顧客対応を実現する。

まとめ:n8nはあなたの「やりたいこと」を諦めさせないツール

n8nは、単なる作業効率化ツールではありません。

  • セルフホストによる完全なデータコントロール
  • コード記述による無限の拡張性
  • 複雑な処理にも強い、コスト効率の高い料金体系

これらの特徴により、これまで「セキュリティやコストの都合で無理だ」と諦めていた高度な自動化や、「既存のツールでは機能が足りない」と感じていた複雑なアイデアを実現可能にします。

もしあなたが業務の自動化に少しでも興味があるなら、まずは無料のCloudプランやデスクトップアプリから、n8nのパワフルな世界を体験してみてください。きっと、あなたのビジネスや日々の業務に革命をもたらすはずです。

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